ワクセル主催の嶋村吉洋氏から学ぶ相場に影響を与える米国の利上げとは何か?

ゴールデンウィークが終わり、経済ニュースがいつも通り
入ってきているかと思います。

特に、『米国において利上げ加速懸念で米国株が急落』というニュースは
投資に興味がない方でも聞いたことがあるのではないでしょうか?

こちらの記事では、『米国の利上げ』が株式市場にどのような影響を
与えていくのかをわかりやすく書いていきます。

『米国の利上げ』は株式市場に非常に大きな影響を与えるため、
意味合いやどのようなことが起こると予想されるのか必ず押さえていきましょう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━
まずは知っておくべき用語を押さえる
━━━━━━━━━━━━━━━━━
『米国の利上げ』について詳しく書いていく前に、
知っておくべき用語があります。

❶米連邦準備制度理事会(FRB)
❷米連邦公開市場委員会(FOMC)
❸政策金利(FFレート)

それぞれどのようなことや意味なのか書いていきます。

❶米連邦準備制度理事会(FRB)とは、
米国の中央銀行制度である連邦準備制度(FRS)の最高意思決定機関。
7人の理事(うち議長1人、副議長1人)から構成されており、
英語表記「Federal Reserve Board」の略で「FRB」と呼ばれます。
日本でいえば日本銀行に相当し、紙幣の発行などを行います。

❷米連邦公開市場委員会(FOMC)とは、
Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略で、
米国の金融政策を決定する会合のことです。
日本では、「日銀金融政策決定会合」で金融政策を決定していますが、それに当たるものがFOMCです。
FOMCは年に8回開催され、現在の政策金利(FF金利)の上げ下げなどの方針が発表されます。
その結果が市場の予想とは違った場合、株式市場や為替レートが大きく変動することがあり、
世界の金融マーケットにも大きな影響を及ぼします。
FRBの会合がFOMCであると知っておくと良いと思います。

❸政策金利(FFレート)とは、景気や物価の安定など金融政策上の目的を達成するために、
中央銀行(日本では日本銀行、アメリカではFOMC)が設定する短期金利(誘導目標金利)のことで、
金融機関の預金金利や貸出金利などに影響を及ぼします。
一般的に好景気によるインフレ(物価上昇)傾向になると政策金利を引き上げて経済の過熱を抑え、
反対に不景気によるデフレ(物価下落)傾向になると政策金利を引き下げて経済を刺激します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
FOMCの決定した政策金利が株式市場に大きな影響を与える
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

経済は順調に成長していればインフレを起こします。
日本ではインフレ率2%を目指しています。
つまり物価上昇率が2%を基準として、景気が加熱しすぎているか停滞しているのかを判断します。

あまりにインフレが加速し物価上昇が加熱すると、モノの値段が上がり、
消費者の購買意欲が下がり、企業の業績が下がって悪循環を起こしてしまいます。

そこで、行き過ぎたインフレや逆にデフレの場合には、
FOMCが政策金利を引き上げて経済の過熱を抑えたり、
反対に不景気によるデフレ(物価下落)傾向になると政策金利を引き下げて経済を刺激します。

この金利がどのような数字になるのかによって、株式市場に影響を与えます。
特に影響が大きいのは、景況から想定される数字と異なる金利が設定された場合です。
2022年5月は、かなりの物価上昇が観測されていますが、想定以上の利上げはなかったものの、
段階的に引き上げられる可能性があり、米国市場の株価は全体的に下落しています。

「アメリカがくしゃみをすると日本は風邪をひく」

この言葉は昔から証券業界で使われてきた慣用句のようなもので、
日本経済が米国経済の影響を強く受けやすいことを意味します。
米国株と日本株の株価は強い相関関係があるという意味です。

アメリカにおいてのFOMCによる政策金利の決定は、日本の株式を保有しているのであれば、
強い関心事になるので、その意味合いを理解しておきましょう。

━━━━
まとめ
━━━━
当ブログ管理者の嶋村吉洋氏は、上場企業の大株主になっていますが、
「株価がどうなるのかはごく一部の方を除き、絶対にわからない」と言っています。

株式相場を読むということは不可能です。
ただし、どのタイミングで買っていくべきか?または売っていくべきか?
という見通しをつけることは非常に重要です。

株式市場に大きな影響を及ぼす要因を抑え、予想を立てながら、
投資をしていくと利益以上に、経験値を高めていくことができるでしょう。