投資について正しい知識と前提をもちましょう
前回に続いて、個人投資家が投資をはじめるときに知っておくと役立つことについてご紹介していきます。
前回の「個人投資家がスタートする時の現状とは Vol.1」では、投資資金とマネーシートの作成で作業的な準備についてお話ししました。
第2回となる今回は、「投資をはじめる前に知っておいたほうがよい知識と前提」をお伝えします。
金融に関する知識や投資は本当に難しいのか?
金融や投資についての正しい知識を身につける
投資関心層・投資無関心層には、投資や金融・経済についての知識が不足している傾向があるようです。
とくに、投資のやり方や仕組みについて誤った見方をしている人は少なくありません。
たとえば、情報には事実と見解の2種類があります。
事実とは実際に起こった事柄や真実であり、見解はものごとに対する考え方や評価、意見です。事実は専門家や経験者が語ることができます。
一方で、見解はだれでも語ることができ、事実とは異なる場合もあります。
誤った見方をしている人のなかには、親や親戚の経験を又聞きして一部の見解を事実と思いこんでいる場合もあるようです。
誰かの考えや評価でなく、自分で事実の情報を収集することが非常に大事です。情報収集の例として例えば、投資家や証券会社が主催する講演会やセミナーなどに足を運んで事実を学ぶことも手段のひとつです。
わたしがお世話になっている投資家の嶋村吉洋さんは不動産投資をされていますが、実際に現場に足を運んで不動産の情報や建物の周りの状況を把握することを大切にされているそうです。
投資のイメージと資産形成について学ぶ
投資未経験者の多くは「自分にはむずかしい縁がないもの」または「ギャンブル、賭博」といった別世界またはネガティブな印象を投資に対してもつ傾向があるようです。
それにくらべて投資経験者は「資産形成に役立つ」「長期投資」「少額からはじめられる」といったポジティブなイメージを未経験者よりもっています。
そもそも正しい知識や良いイメージがない原因として、日本の教育の場で金融や経済の知識を学ぶ場が少ないことがあげられています。
欧米では「モノポリー」と呼ばれる「不動産投資で資産を増やすすごろく」で小学生のときから遊んだり、マネープランの作成方法を10代で学んだりするそうです。
日本には欧米よりもお金の教育の場が少ない現実があることを認識して、自主的な情報収集を意識することが投資家を目指すわたしたちには必要かもしれません。